■武部会長が訪越し、チン首相らと会談
日越外交関係樹立50周年「北海道フェスティバルinハロン」開催を確認
武部勤会長は10月17日、訪問先のハノイ市の首相府でファム・ミン・チン首相と会談し、日越外交関係樹立50周年に際して開催を予定している北海道フェスティバルinハロンについて「クアンニン省と協力覚書を締結し、開催実現に向けて一歩前進した」と述べるとともに、特別顧問に就任したハロン大学については観光学部と日本学科の支援に尽力したいと強調しました。チン首相はハロン大学の取り組みを評価するとともにクアンニン省への日本企業の進出に協力を要請し、日越大学については様々な分野を人材育成の対象にする必要があると言及しました=写真はチン首相(中央右)と武部会長。
マイ越日議連会長 北海道はじめ地方レベルの交流促進を
チン首相との会談に先立ち、武部会長はチュオン・ティ・マイ越日友好議連会長兼党中央組織委員長と会談し、9月10、11日開催のベトナムフェスティバルin札幌にマイ会長が参加していただいことに謝意を述べたうえで、鈴木直道・北海道知事とも会談したことに触れ、日越外交関係樹立50周年を記念し、地方レベルの交流促進を互いに推し進めていく必要があることを再認識したと語りました=写真はマイ会長(右)と武部会長。マイ会長は日越大学が質の高い人材育成に貢献することを期待していると話し、日越大学ホアラックキャンパス、日越大学の森について協力していくことを約束しました。
ダオ・ゴック・ズン・労働・傷病兵・社会問題省(MOLISA)大臣とも会談し、ズン大臣からは今後取り組みたい課題として、(1)技能実習と特定技能の関係(2)高度な人材育成(3)労働者の権利保護ーーについて言及がありました。武部会長はズン大臣が9月6日の来日時にNAGOMiが主催するセミナーで講演したことに謝意を述べるとともに、NAGOMiの提言する技能実習と特定技能の一貫性のある制度改革などを伝えました。
ハロン大学で日本語教育支援 北海道とバンドン空港でチャーター便を
武部会長は10月12、13両日、クアンニン省を訪れ、北海道フェスティバル会場候補などを視察したほか、ハロン大学を訪問し特別顧問就任式、北見工大・ハロン大学の協力覚書締結式に出席しました。グエン・スアン・キー・クアンニン省党委書記と会談し、ハロン大学に日本語センターを設立し、北部ベトナムにおける日本語、日本文化教育、日本式職業訓練の拠点作りに努めたいと述べました。キー書記はハロン大学の協力について賛意を示し、来年11月に実施される北海道フェスティバルinハロンの予算分担などについて率直な意見を行いました。同行した土屋俊亮・北海道副知事、千葉英守・日越友好北海道議会議員連盟会長らを交えて意見交換し、北海道とバンドン空港の直行便就航について北海道フェスティバルinハロンの際にチャーター便を飛ばし、それを定期便に繋げる目標を確認しました。武部会長は北海道フェスティバルinハロンの後、北海道のプロモーションセンターを設置し、継続して北海道の観光物産アピールを行っていきたいとの認識を示しました。グエン・トゥオン・ヴァン同省人民委員長との会談では、北海道フェスティバルinハロンに関する実行委員会設置の覚書が中田隆博駐札幌ベトナム名誉領事とハー・クアンニン省文化・スポーツ局長の間が交わされました。北海道とバンドン空港の直行便については10月11日、武部会長とグエン・ティ・フオン・タオ・ベトジェット会長との会談でも確認されました。
日越大学入学式で200人の新入生 北見工大との協力覚書締結も
一方、武部会長は10月15日、ハノイ市で北見工大・日越大学覚書締結式に臨むとともに日越大学入学式に出席し、グローバル時代の新入生を激励する挨拶をしました。ベトナム国家大学ハノイ校グエンヴァンダオホールにて行われた日越大学入学式(2022-23学年度)では200人を超える新入生が参加しました=写真は入学式で挨拶する武部会長。式典には、武部会長はじめ山田滝雄駐ベトナム日本大使ら多くの来賓が出席し、古田元夫学長は「教育理念であるリベラルアーツを大切にしたい」と挨拶しました。北見工大・日越大学覚書締結式には鈴木聡一郎・北見工大学長が出席し、スマート農業や寒冷地防災など地域の特徴を生かした教育・研究分野の交流を促進したいと挨拶しました。
ホーチミン市人民委員長 JVFの協力など意見交換
武部会長は10月10日、ファン・ヴァン・マイ・ホーチミン市人民委員長との会談し、第8回ジャパン・ベトナム・フェスティバル(JVF)の協力などについて意見交換しました。第8回JVFは日越外交関係樹立50周年記念イベントとして2023年2月25、26両日、ホーチミン市の9月23日公園Bエリアで開催すると発表され、出展者、出演者を募集しています。
■武部会長 訪越報告(10月10日~10月17日)
武部会長は10月10日から同17日までベトナムのホーチミン市、クアンニン省、ハノイ市を訪問しました。
◎武部会長の訪越スケジュールは次の通り。
▽10月10日 ファン・ヴァン・マイ・ホーチミン市人民委員長、トイチェ新聞、OMOTENASHIスクール開校式
▽10月11日 グエン・ティ・フオン・タオ・ベトジェット会長、チュオン・タン・サン元国家主席
▽10月12日 クアンニン省北海道フェスティバル会場視察、ハロン湾視察、AMATA工業団地視察、Tuan Chau島視察、トゥエンTuan Chauグループ会長との懇談、クアンニン省主催夕食会
▽10月13日 ハロン大学訪問、特別顧問就任式、北見工大・ハロン大学覚書締結式、
ハロン大学主催昼食会、グエン・スアン・キー・クアンニン省党委書記、グエン・トゥオン・ヴァン同省人民委員長
▽10月14日 グエン・ミン・ヴ―外務次官昼食会、山田滝雄・駐日ベトナム大使夕食会
▽10月15日 北見工大・日越大学覚書締結式、日越大学入学式、日越大学・JICA昼食会
▽10月16日 日越大学移転先(ホアラック)視察
▽10月17日 ダオ・ゴック・ズン・労働・傷病兵・社会問題省(MOLISA)大臣、チュオン・ティ・マイ越日友好議連会長兼党中央組織委員長、マイ・トゥイ・ハン・サングループ副社長、ファム・ミン・チン首相、レ・クアン・ベトナム国家大学ハノイ校総長、トー・フイ・ルア越日友好協会会長
■ベトナム初のOMOTENASHIスクールが開校
1期生19人が出席 小久保TGA社長から入校証を授与
宿泊分野を目指す技能実習生に対して、来日前に日本独自のおもてなし文化を教育するベトナム初のOMOTENASHIスクールが10月10日、ホーチミンで開校しました。同スクールのプログラムはトーアグローバルアソシエーション(TGA、小久保拓也社長)とベトナムの送出機関ESUHAI(レロンソン社長)が協力し、既存の来日前教育期間に日本語教育を含めた受け入れ企業の要望に沿った宿泊専門教育を追加することで技能実習期間の充実に加えその後のキャリアアップに繋げる狙いがあります。
=写真は19人の1期生との記念撮影。
開校式にはベトナム各地から入学した1期生19名が出席しました。武部会長は「皆さんは世界一のおもてなしを目指す大切なパイオニア、大いに頑張って未来のお手本になって欲しい」と挨拶しました。
チュオン・タン・サン元国家主席から祝辞が寄せられたのをはじめ、渡邊信裕駐ホーチミン日本総領事、ホーチミン食品工業大学のファム・ミン・ルア観光学部副学部長らが参列し挨拶しました。プログラムの運営責任者であるTGAの小久保社長は「送出機関、監理団体、受入企業、そしてTGAのサポート体制のもと、しっかりと日本語と宿泊業の基礎を学び、充実した技能実習と将来のキャリアに繋げて欲しい」と述べ、1期生19人に対し入校証を授与しました。その後1期生はそれぞれ日本語で自己紹介を披露し、代表者のゴー・ティ・トゥ・ヒエンさんが決意を表明しました。
式典には今回の受け入れ先となる北海道の鶴雅リゾートもオンラインで参加、千葉聡常務取締役から祝辞が贈られ、学生たちは目を輝かせていました。
■9月10、11日 「ベトナムフェスティバルin札幌」開催
マイ議連会長が来賓挨拶 ベトナム国家芸術団が伝統芸能を披露
2回目となるベトナムと北海道の文化交流イベント「ベトナムフェスティバルin札幌」(ベトナムフェスティバルin札幌実行委員会、駐日ベトナム大使館共催)が9月10、11日両日、札幌市中央区の札幌駅南口イベント広場で開催されました。オープニングセレモニーでは、冒頭、武部会長が「日越外交関係樹立50周年を記念し、地方と地方での交流促進を互いに推し進めて行く必要があることを再認識できた」と挨拶しました。ベトナムから出席したチュオン・ティ・マイ越日友好議連会長兼党中央組織委員長は「武部会長のご縁で初めて北海道を訪れたが、今後、さらにベトナムと交流を盛んにしたい」と来賓の挨拶をしました。
ベトナムフェスティバルin札幌実行委員会の中田隆博実行委員長、日越友好議員連盟の鶴保庸介参院議員、土屋俊亮・北海道副知事、千葉英守・日越友好北海道議会議員連盟会長ら来賓が参列しました。フェスティバルは同10日のオープニングステージに始まり、ベトナム国家芸術団による伝統芸能のパフォーマンス、在札ベトナム人によるパフォーマンスやカラオケ大会など多種多様なプログラムが催されました=写真はオープンセレモニー(中央に武部会長、マイ会長)。またマイ会長は鈴木直道・北海道知事と面談したのをはじめ、道内農業施設に関心があるとのことからホクレンパールライス工場を視察しました。一方、クアンニン省からの提案により、来年11月に予定されている北海道フェスティバルinハロンの関係について協力していくことに双方が合意し、土屋副知事とクアンニン省のグエン・ティ・ハイン人民委員会副委員長が合意書に署名しました。
クアンニン省、ハロン大学一行 北見市、網走市も訪問
さらに、クアンニン省のハイン副人民委員長をはじめとした人民委員会一行と、ハロン大学のヴィ副学長らが北見市、網走市を訪問しました。北見市では北見工業大学を訪れ、ハロン大学との協力覚書締結に向けての協議を行いました。北海道ベトナム交流協会オホーツク(加藤農夫也会長)との昼食会には辻直孝・北見市長も参加し、その後日本体育大学付属高等支援学校・オホーツク流氷館を視察、水谷洋一・網走市長との夕食会ののちに札幌へ戻りました
■「NAGOMiフォーラムin東京」開催 300人が参加
「技能実習制度と特定技能制度の一元化にどう取り組むか」テーマに
5回目のNAGOMiフォーラムとなる「NAGOMiフォーラムin東京」(第2回東京会場)が11月11日、東京都千代田区の東京FMホールで開催されました=写真は基調講演する橋本元五輪相。「迫る制度改革、技能実習制度と特定技能制度の一元化にどう取り組むか」のテーマのもと、NAGOMi関東甲信越ブロック協会(会長・畩ケ山幹雄NAGOMi副会長)が主催し、NAGOMi本部とグローバル人材共生推進議員連盟が共催しました。オンライン視聴者50人を含めて計300人が参加しました。冒頭、岸田文雄首相から寄せられた祝電が読み上げられました。次に小池百合子・東京都知事がビデオメッセージで東京都としての外国人材受け入れの施策を説明するとともに「東京都としてNAGOMiの皆様とともに外国人材共生社会を目指していく」と来賓の挨拶をしました。
基調講演には橋本聖子・元東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長(元五輪大臣)が登壇し、「東京大会のレガシーを未来につなぐ-健康共生社会の形成を目指して-」と題し、「『みる』『する』『ささえる』のキーワードでスポーツが社会を変える」とレガシーとスポーツの発展について語りました。
グローバル人材共生推進議員連盟事務局長の笹川博義衆院議員の司会で、関東甲信越ブロック協会の実務者からの現場の声をもとに、長島昭久衆院議員(議連幹事長)、田畑裕明衆院議員(自民党厚労部会長)、NAGOMiの塩崎恭久、梅田邦夫両副会長が徹底討論を行い、外国人材受け入れの課題や今後目指すべき制度改正などを論じました。
続いてグローバル人材共生推進議員連盟会長の平沢勝栄衆院議員が挨拶ししました。
武部会長 アジアの信頼を構築しNAGOMiネットワークを市町村に
最後にNAGOMiの武部勤会長が「NAGOMiの存在意義はグローバル人材共生推進議員連盟とともに勉強会をやりながら政府や与党に対して政策提言していくことだ」と語るとともに、資源がなく自給自足できない日本は世界、アジアとの信頼を構築していかなければ生きていけないと述べました。何よりも迎え入れるアジアの若者たちの立場にたち、「彼らを保護、支援し、我々のパートナーとなってもらうとの考えにならなければ日本に未来はない」と強調しました。国内ではNAGOMiのネットワークを全国の市町村に広げるとの目標を掲げて総括の挨拶をしました=写真は武部会長。フォーラムには来賓として武部新衆院議員、伊藤忠彦衆院議員、小寺裕雄衆議議員、駐日ベトナム大使館のホアン労働部長、駐日ミャンマー大使館のソーハン大使、法務省、厚労省、外務省、JICAなどが出席しました。
■東亜総研 第3回作文コンクール 表彰式
最優秀賞の富士産業ニーさん、佳作のチャンさん
第3回東亜総研日本語作文コンクール最優秀賞「笑顔」のドアン・ゴック・トゥエット・ニーさん(富士産業・岩見沢市)、佳作「日本での生活」のホー・ティ・トゥイ・チャンさん(富士産業・長沼町)の表彰が札幌市中央区の富士産業北海道事業部で行われました。武部会長も出席して受賞者を激励しました=写真は表彰を受けるニーさん(右)と武部会長。
表彰式には、同社取締役の中村仁彦経営推進本部長、北海道事業部本部長ら幹部が見守る中、チャンさん、ニーさんが今回表彰を受けた作文を朗読しました。
チャンさんが緊張してしまい続けられなくなったため、途中から武部会長が一緒に朗読するハプニングもあり心温まる表彰式になりました。
■東亜総研 第12回理事会を開催
東亜総研の第12回理事会が10月19日、東亜総研会議室及びオンラインシステムで開催され、変更認定申請の遅延と再発防止に関する報告、評議員候補(高野武氏)、ベトナム事務所設置の件などが了承されました。