「東亜通信 第2号」東亜通信を発信しました

武部会長 日越大学の卒業式に出席

グローバルリーダー育成に第一歩「未来に向けてチャンス、チャレンジ、チェンジを」と祝辞
2018.078.28_01 武部勤代表理事会長は7月21日、自ら日本側理事を務める日越大学(ハノイ市)の修士課程1期生の卒業式に参列し、「ベトナム、日本、アジアそして世界の先駆者として自身と戦い、これからもベストを尽くしてください」と祝辞を述べました=写真。武部会長は創立の準備段階から関わっている「産みの親」の一人であり、東亜総研が国際協力機構(JICA)から日越大学の国内支援事務局を受託しているだけに感激もひとしおでした。
武部会長は第1期生56人に学位記が授与された光景を振り返り、「2年前の入学時はどんな学生なのか半信半疑だった。しかし、日本へのインターンを経て、その後の急速な成長ぶりには驚くばかりだ」と話しました。

SMAP「世界に一つだけの花」を大合唱
2018.078.28_02 卒業式が最高潮を迎えたのは、修了生の代表=写真=が呼びかけてSMAPの「世界に一つだけの花」を出席者全員で大合唱した時でした。それは歌詞のように修了生にさまざまなエピソードがあったからです。ゲアン省出身の男子学生は、父親を幼くして亡くし、母親に育てられましたが、JICAの奨学金で勉強を続けることができました。入学当初、日本語はおろか英語の専門知識もあまり高くありませんでしたが、東京大学での3カ月間のインターンシップを経験してから急成長。日本企業に本社採用で内定しました。卒業式には母親を招待し、2人で写真を撮っている姿が静かな感動を呼びました。

「パワフルウーマン」ら多彩な卒業生
2018.078.28_03 在学中に出産をした女子学生が2人いました。このうちの一人は、最も過密な第2セメスターに出産し、出産後1週間で授業に復帰。出産直後にもかかわらず、第3セメスターには故郷に赤ん坊を残し、日本での4カ月のインターンシップに参加しました。同級生からは「パワフルウーマン」の称号を与えられ、故郷のハイフォンのベトナム企業で人事マネージャーとして元気に働いています。
 56人の修了生のうち、14人が有職者で、9人が博士課程後期課程に進み、12人が日本とベトナムの日系企業などへの就職が内定しています。
 武部会長は日越大学卒業式に出席した後、「企業のある部門の専門職トップでなく、全体を見渡せる経営者でありグローバルなリーダーに育ってほしい」と改めて創立の理念を語っています。2019年9月に学士課程を開設する準備をしており、武部会長が当初掲げた「アジアのハーバード大学を目指す」との夢は、その実現に向けて一歩一歩進んでいるようです。

本願寺(京都)で講演 「日本の国柄について思うこと」 

日野原医師葬儀に流れた童謡「故郷」 日本文化と死生観を語る
2018.078.28_04 武部会長は8月6日、京都市東山区の本願寺大谷本廟(西大谷)仏殿で「日本の国柄について思うこと」のテーマで講演=写真=しました。武部会長は山紫水明の自然豊かな国土に加え、技術や教育水準の高さ、外国人が働いたり住んでみたいと思うような魅力に満ちていることが日本の国柄だと語り、日本人自身が日本の伝統や文化を自覚、認識する必要があるとの考えを示しました。
日本人の死生観にも触れ、キリスト教徒だった日野原重明医師(昨年7月、105歳で死去)の葬儀にご本人が愛した童謡「故郷」(作詞・高野辰之、作曲・岡野貞一)の曲が流れたことに言及。三番の歌詞「こころざしをはたして いつの日にか帰らん 山はあおき故郷 水は清き故郷」を例にあげ、志とは富や名声ではなく夢や希望であり、それを成し遂げていつの日か母なる大地のもとに帰るというのが日本人の死生観であると話しました。

武部会長訪越報告(7月19日~21日)

ベトナムMOLISA副大臣、技能実習生受け入れの「武部イニシアティブ」に謝意
2018.078.28_05 武部会長は7月19日から21日の間、ベトナム・ハノイ市を訪問し、労働・傷病兵・社会副大臣と技能実習生の受け入れなどを協議したほか、日越大学の理事会=写真=と修士課程卒業式に出席しました。
・7月19日午後、武部会長はゾアン・マウ・ズィエップ副大臣を表敬訪問。席上、武部会長が「北海道の農協で技能実習生の受け入れが進みつつある。ベトナム農民協会(VNFU)の地方若手幹部に対する日本で研修については実習制度を活用したい」と説明、ズィエップ副大臣から武部会長のイニシアティブが実現されていることへ謝意が述べられました。
・7月19日夕、梅田邦夫・駐ベトナム日本国大使と意見交換。
・7月20日午前、トー・フイ・ルア越日友好協会会長・日越大学名誉学長出催朝食会。
・7月20日昼、梅田大使を囲んで昼食会兼日越大学理事との打合せ。

日越大学理事会、武部会長「健全運営で国家プロジェクト前進へ」
2018.078.28_06・7月20日午後、第3回日越大学理事会=写真。武部会長はトー・フィ・ルア越日友好協会長・日越大学名誉学長、グエン・キム・ソン ベトナム国家大学ハノイ校(VNU)総長・日越大学理事長、古田元夫日越大学学長、梅田大使らとともに理事会に出席。理事会は(1)日越大学の 2025 年までの発展戦略と2035 年の展望(2)2019 年の学部開設(3)サスティナビリティ学研究院開設――のテーマで議論されました。武部会長はルア名誉学長が理事として参加されたことに謝意を表したうえで、「学部開設はしっかりした財務計画に基づいた健全な学部運営ができるように協力をしていかなければならない」と述べました。さらに日越双方の国家プロジェクトである日越大学構想を前進させるため、円借款の転貸など財政問題を含めて建設的な議論が必要との見解を示しました。
・7月20日夕、日越大学主催歓迎夕食会。
・7月21日午後、日越大学修士課程第一期生卒業式。
・JICA主催夕食会。

9月6、7両日、VNFUセミナー(ハノイ)出席

2018.078.28_07 武部会長は9月5日にハノイを訪問、同6、7両日開催されるベトナム農民協会(VNFU)主催の「農業・農民・農村」に関するセミナーに出席し、「ベトナム農業の持続可能な発展に向けて~食と農と村づくり~」のテーマで講演します=写真はジャパン・ベトナム・フェスティバル(JVF)2016農業セミナー(VNFU共催)。